悪猫プーチンとの戦い
3連休の最終日、突然カーテンを開けると、家の外に黒猫が座っていました。。。目つきが悪く、しっぽは垂直に曲がっていて、私が出て行っても逃げないけれど、さわろうとすると怒る。…昨年1月こと以降、私の前から姿を消していたものの、最近長男に目撃されて生存の可能性が出ていた悪猫プーチンでした。
ロシアがウクライナに侵攻して間もない3年前のGW、私が出かけようと思って車のところに出ていくと、黒猫が車の下に逃げ込みました。車の左側はフェンスと近い(それでも猫にとっては脱出は容易でしょう)ものの、前と後ろに障害物はありません。私はさっさと黒猫に出て行っていただいて出かけたいのに、黒猫はいっこうに出てくる様子がありません。
ここで私は重大な過ちを犯しました。本来であれば、さっさと車に乗り込んでエンジンをかければ、猫は勝手に逃げだすのだそうです。しかし、私は万が一おろかな黒猫が逃げ出すことなく、車輪の下敷きになってしまうことを恐れ、かがんで車の下を覗き込みながら、大げさに「シッシッ」と手で払う様子を見せつけ、ご退去いただこうとしました。
すると、たぶん逃げ出そうとしたのでしょうが、黒猫は障害物も何もない車の前後でもなければ、フェンスはあるものの猫ならばそこから抜けられるはずの左でもなく、なぜか私がいる右側から、私の脇を駆け抜けるという謎のルートで逃亡を図ったのです。そして、払った私の右手と勝手に衝突し、かみつきやがったのです。
私は、平和と共存を求める場合、相手は選ばなければならないことを学びました。知性も品性もない愚物に平和と共存を求めるなど、功徳でもなんでもなく罪なのです。こうして、奴の名前は「悪猫プーチン」になりました。
しばらく観察していると、うちの周囲には黒猫を含む何匹かのノラ猫が住み着いていて、うちの庭を含めてうろうろしていることが分かりました。こののら猫どもの監視を続けるうちに、長女が「世界で一番悪い人と同じ名前なのはかわいそうだ」「(私を)かんだ黒猫だって、プーチンと同じ猫かかどうかは分からない(確かに、当時尻尾の特徴には気づいていなかった)」と言い出した結果、娘の前でだけは「プー」と呼ぶようにせざるを得ず、「私より先に死んだら神の裁きを受けたということだから有罪、それまでは容疑者」ということにしたり、プーチンが他の猫とにらみ合っていた際、他の猫は私が後方に見えたから逃げたのに、愚かなプーチンはそれに気づかず勝ち誇っていたため、こっそり後方から接近して伝説の秘孔「刹活孔」を突いたところ、物理法則を無視して斜め後ろに吹っ飛んでいったり…といったいくつかのエピソードを残し、また近所のノラ猫どもにヘンな名前を付けてその愚かな行動を嘲うという行動パターンを私に植え付けたのですが、この黒猫は昨年1月以降約1年間姿を消していました。
私は、「ついに神の裁きを受け、野垂れ死んだのだろう」と思っていたのですが、さいきん長男が「うちの前の道に黒猫がいた。しっぽは直角に曲がっていた。間違いない」と報告してきたため、どうやらやつはうちの周辺にいまだに潜伏していたことが判明したのです。そして、ついに私の前に。。。
悪猫プーチンは、どうやら後ろ足をけがしているようでした。もしかすると、自らの死期を悟り、私に挨拶をしに来たのかもしれません。…前にも同じように久々に現れた際に同じことを思った時はその後もピンピンしていたような気もしますが。
長い悪猫プーチンとの戦いの中で、私の奴に対する気持ちは、なんとなくルパン3世に対する銭形警部の気持ちに似たようなものになっているのかもしれません。さっさと健康になり、私に追いかけられて逮捕され、牢獄にぶち込まれてほしい(そして脱獄する)ものです。