弱い魔法使い
某遠隔地の駐車場で出会い、おそらく二度と会うことはないであろう下等動物との顛末は以前に書いた(笑六法、異能に目覚める? | あおぞら法律事務所)通りですが、実はあの時の私は、恐ろしい危機に直面していた可能性に思いあたりました。
あの下等動物は、天秤に自身と対象の魂を乗せて互いの魔力を測り、魔力が大きい方が相手を半永久的に操れるようにする「服従させる魔法(アゼリューゼ)」を私に対して仕掛け、負けたために服従しかけたものの、自身の魔法が不完全だったゆえに完全には支配されるには至らず、私が命じた自害を免れて去っていったのではないでしょうか。あの下等動物こそ、魔猫配下の七崩賢が一角「断頭台のアウニャ」・・・?
何の魔力隠匿も仕掛けていない・・・というよりそもそも魔法が使えない私に魔力比べを挑んで負けるとか、自分の魔法の粗雑さゆえに負けた時の支配も不完全だったことで命拾いしたとかは、人気の原典とは程遠く、下等動物の知能には相応しい粗雑なオチですが、もし私が魔力比べで負けていた場合は、下等動物にどこまで支配されていたのでしょうか。奴自身が自害せずに済んだことから私が敗れた場合の悪影響も知れていると言えば知れているのですが、私の髪の毛一本でも下等動物に支配されるというのは非常にけがらわしく、そうならずに本当に良かったと思います。