「悪魔の手毬唄」宮沢りえは美しい。(ネタバレあり)
「悪魔の手毬唄」について、ネタバレを避けたい方はご遠慮ください。
金田一耕助ものの定番である広兼邸がいきなりドーンと出てきたため、
「お、今回は由良家?仁礼家?」
と思ったら、まさかの亀の湯でびっくり。これだと、亀の湯は鬼首村の三大勢力の一角・・・どころか、唯一無二の名家になってしまいます!来週仕事で高梁に行く時の話のタネになるかも。。。
なんて小ネタは置いておき、NHK版「悪魔の手毬唄」の感想を一言で表すと、
「宮沢りえが美しかった…」
となります。今回の設定である、総社市中心部から約10kmの「総社市鬼首村」と条件がかぶる地域に住んでいた母方の祖母が金田一耕助について
「キャストを見るだけで、真犯人が大体分かる」
と言っていた論によれば、なるほど、初見の方でも真犯人と特定できたかもしれない宮沢りえですが、今回の彼女は、そういったレベルではありません。
「悪魔の手毬唄」が金田一作品の中でも高く評価される要素は、最後の殺人で、リカのシナリオでは別所千恵子を殺すはずだったにもかかわらず、彼女の知らないところで、リカの娘である里子が千恵子と入れ替わっていた結果、彼女は自分自身の手で、娘を殺してしまったという悲劇性にあります。そのことに気づいたリカの絶望がいかばかりか・・・?その解答が、おそらくそのことに気づいた際の悲鳴であり、千恵子が見た土蔵の中での、娘の血に染まったリカの姿にあると考えれば、今回の彼女の演技は、芸術の域に達しているとすら言えるのです。
そのような話の構造から、リカと対応する里子役も重要なのですが、里子役を務めた出口夏希という女優さんも、かなり良い演技でした。ただ、シナリオ上の問題として、里子による入れ替わりが里子自身の意思、それも母の凶行の事実、そしてその動機が自分の顔の痣にも起因することに気づいてしまったことによるという悲劇的な要素が、今回のドラマでは読み取りにくかった気がします。いや、そもそも里子が自らの意思で千恵子と入れ替わったことも、原作を知らなかったら気づいたかな…?
