「変な●」
かつて裁判所の近くにあった寺がマンションに変わった際、ごく一部で「何かあったんだろうか?」と話題になったのですが、それが単なる移転だったことを知る人はあまりいません。
世代が割と近い某先生は、本当に偶然、
「あそこのマンションにすごく興味があるんですけど、お寺がなくなった後にマンションって、なんか怪しくありません?古戦場だか、刑場の跡地だかの後に建ったお寺だったらすごく嫌だし、現になんか妙に安いんですけど、何か知りませんか?」
と私に相談してきたため、
「うちはあのお寺の檀家だから知ってるけど、裏も何もない単なる移転ですよ?先生みたいな人がいるから相場よりかなり安く買いたたかれたって聞いたけれど、別にセールストークにだまされたわけではなかったんですね。。。・・・古戦場?このへんが大規模な戦場になった戦争って、いつごろ、誰と誰の戦いか、聞いたことあります?刑場?池田藩の刑場って、●●●や××あたりにあったとは聞いたことあるけど、このへんにあったなんて話、聞いたことないですよね?そもそも、日本人の『ケガレ』思想的に、古戦場やら刑場やらの跡に寺を建てたりはしないんじゃありませんか?しかもこのへんは思い切り城下ですよ?」
と至極もっともな解説をして(後日、刑場説については、図書館で資料まで探して、違うことを証明しました)、購入をお勧めしたものの、彼が
「でもでも・・・だってだって…」
と後出しで説得力のない理由をつけて愚図愚図しているうちに完売になってしまい、
「なぜもっと強く勧めてくれなかったんですか!」
などと言い出した時には、もう笑ってしまいました。
というわけで、ここの消えたお寺にはなんの謎も秘密もないのですが、別の寺社で、宗教法人格は存在するのに、その所在地(近隣を含む)にそれらしき建物はまったく存在しない・・・っぽい実例に行きあたりました。最近は民家と見分けのつかない寺社もあったり、他の寺社の神職住職が兼務で維持したりしているだけかもしれませんが、いわゆる休眠宗教法人の実例かもしれません。
かつて地元の善男善女たちの信仰を集めた寺社なのに、いつの間にか信徒檀家も神職住職もいなくなり、なんらかの事情で建物も消え、かつての寺社とは何ら関係ない、あるいは邪悪な意図を持った何者かによって、何事もなかったように利用されている・・・という可能性は、私を震えさせます。この謎をめぐり、不良弁護士が推理と冒険に巻き込まれていく小説「変な寺」・・・アリかもしれません。。。
